タイ駐在員を含むタイ在住者の中には日本のマイナンバーカードが無いために日本で証券口座やFX口座、仮想通貨の口座が開設できなくて困っている方も一定数いらっしゃるかと思います。
今回はそんなタイ在住者の皆さんに向けて「タイにながら株式投資、FX、仮想通貨投資がバーツでできるよ」という事をお伝えしたいと思います。
もちろんマイナンバーカードが無ければ日本株は購入できません。ですがせっかくタイに住んでいるわけですから高配当のタイ株に投資をすれば良いと思いますし、FXや仮想通貨なら案外簡単にバーツ建てで取引可能です。
ここではタイ在住者が投資を始めるための具体的なステップをご紹介しますのでご参考頂ければと思います。
ステップ1:タイで投資をするための基礎準備
タイでタイ株、FX、仮想通貨の口座を開設する際に下記のモノが必要になります。(タイの銀行口座を持っている事が前提です)
- スマートフォン(本人確認をカメラで行うため)
- パスポート
- タイの銀行口座
- 住所確認書類(過去3カ月以内のタイの銀行残高証明 or 過去3カ月以内の本人名義の携帯電話・電気料金・水道代などの請求書)
- ある程度の英語力(特にFX、仮想通貨でトレードを行う場合)
タイでお仕事をしている方、タイに留学している方は問題ないかと思います。
一方「タイに観光に来て、タイの投資用口座を作って帰る」という事を考えていっらしゃる方がいるかも知れませんが、労働許可証などが無いとタイの主要銀行の口座開設ができないためタイ国内での投資は基本的に難しいと思われます。
ステップ2:バーツ建てで入出金、取引ができる投資口座を開設する
準備が整ったらタイ株、FX、仮想通貨の口座を開設する訳ですが「どの会社を選べば良いの?そもそも日本語で申し込めるの?何かと怖いな、、、」とお思いの方もいっらしゃるかも知れません。
ここでは自分自身が過去2年間、色々と調べ実際に口座を開設しトレードしてきた中で会社としても信頼できる規模で、且つトレードコストが低いものを選びました。
加えて「バーツ建てで入出金が出来る事、バーツ建てでトレードが出来る事」をポイントとしています。
タイでFXをする場合、入金・出金時に「バーツ⇔ドル」の両替が必要な会社が多く入出金の度に1.5%近く資産が目減りする事も稀でありません。そのためタイでFXをする場合は「バーツ建てで入出金とトレード、両方ができる事」が利益を残すためにかなり重要になってきます。
タイ株口座、バーツ建てFX口座、バーツ建て仮想通貨口座を開設
タイ株ならSBITO(SBIタイオンライン)
SBITO(SBIタイオンライン)は日本の大手証券会社「SBI証券」が母体で信頼性については言うまでもありませんね。タイ在住の日本人がタイ株をするならこの証券会社一択しかないと思っています。
- 取引手数料 片道0.075%
- 日本語サイト有、日本語サポート有。申し込みやサポートはすべて日本語対応ですから英語が苦手な方でも全く問題なしです。
2017年くらいまではKTZMICOというタイローカルの証券会社を使用していましたが手数料はSBITOの2倍近く高いため、現在はSBITO一択になってしまいました。こちらも日本語サポート有ですが、手数料が高いためわざわざこちらを選ぶ理由も無いかと思います。
タイで口座を開設するならEXNESSかXM
「タイで」とは言いつつ実際は海外のFXブローカーでの口座開設になりますが、ここでは「タイの銀行からバーツ建てで入出金ができ、入金したバーツでそのままトレードができるFX業者」をご紹介します。
※登録の際「 居住域 :Thailand 」,「通貨:THB」の選択をお忘れなく。
EXNESSは2008年設立の海外FXブローカーです。個人的にはバーツ建てではトレードコストが低いFXブローカーだと思っています。
- 海外の金融承認をしっかり受けている業者であること、10年以上事業を続けている事からそこまで危険ではないと判断し使用しています。
- 2019年から2年近く使用していますが入金・出金もかなり早く問題はなさそうです。入出金の手数料は無料です。
- 日本のFX業者ほどスプレッドは狭くありませんがGBPUSDで0.7~1.2pips(取引手数料なしのプロ口座)といったところで極端に悪い条件ではないと思っています。手数料有の口座などもありスプレッドも異なりますのでご自身に合う口座を選ばれるのが良いと思います。
- 日本語サイト有、日本語サポートはおそらく有ですがいざトラブルが起きたら英語でメールする覚悟は必要だと思います。
(※XMTradingと混同にご注意を!XMTradingでは登録時にThailandが出てきません。XMとXMTradingでは管轄エリアが異なるためかと思います。)
XMは2009年設立の海外FXブローカーです。バーツ建てで入出金とトレードが出来る数少ないFXブローカーですがスプレッドが広いのが難点です。
- 「海外FX業者と言えばXM」という名前が浮かぶほどの老舗ですよね。少し昔はハイレバ・ロスカット狩りなどの危険な会社というイメージでしたが、ネット上の情報だと最近はそういうのは無いとのこと。
- こちらは2020年から試しに2カ月ほど使用しましたがEXNESS同様に入金・出金もかなり早く問題はなさそうです。こちらも入出金の手数料は無料です。
- EXNESSと比べるとスプレッドは広いです。GBPUSDで1.1~1.8pips(取引手数料なしのUltraLowStandad口座)といったところです。スプレッドの幅は広いのですが平均してEXNESSの+30%くらいのスプレッドです。
- EXNESSと同様に手数料有の口座などもありスプレッドも異なりますのでご自身に合う口座を選ばれるのが良いと思います。基本的に他の業者と比較してもスプレッドは広い部類に入ると思います。
- 日本語サイト無し、直接連絡を取り合った事はありませんトラブル時の英語でのやりとりは間違いなく必要だと思います。
自分の好みのFX業者と口座と選択し、本人確認書類(パスポート、生体認証、住所確認)を提出、業者側から承認が下りれば晴れてバーツでのFXトレード開始です。
タイで仮想通貨口座を開設するなら Bitkub・ Satang pro ・Upbit
ビットコインの価格上昇にはまだまだ期待できますし、仮想通貨に投資をしたい方も増えているかと思います。タイ在住者が「バーツ建てで仮想通貨を買いたい!」という場合、下記のローカル仮想通貨取引所が選択肢に入ると思います。
Bitkubは2018年設立の仮想通貨取引所で、今の所のタイでは最大手の取引所です。タイ在住者がバーツで仮想通貨に投資するならこの取引所一択かと思っています。
- 1日あたりの総取引量 約220億円 ※2021年8月時点 参照coingecko.com
- トラストスコア 9 ※2021年8月時点 参照coingecko.com
- 取引仮想通貨 46種類
- 2020年の頭から1年弱利用していますがオンラインバンキングを使用しスムーズにバーツの入金・出金が出来ています。
- 取引手数料 片道0.25%
Satang proは2019年設立の仮想通貨取引所です。Bitkubに比べると取引量は少ないため大きな額で売り買いすると値が動いてしまうのが欠点だと思います。
- 1日あたりの総取引量 約2.6億円 ※2021年8月時点 参照coingecko.com
- トラストスコア 4 ※2021年8月時点 参照coingecko.com
- 取引仮想通貨 34種類
- こちらはBitkubと同時期に口座を開設しましたが、一度入金してすぐ出金しただけで正直な所どこまで信頼して良いのか良く分かっていません。入出金のスピードはBithkubと遜色ありませんでした。
- 取引手数料 片道0.25% (取引量が増えると0.12%まで下がる)
Upbit Thailandは2021年6月設立した仮想通貨取引所です。タイでは新しく開設されたばかりですが韓国では最大手の仮想通貨取引所Upbitが母体のため信頼性は高いのではないかと考えています。
※韓国にある母体はトラストスコア9、一日の取引量$7,561,739,340(約7,500億円)と世界的にみても上位に入る取引所です。参照coingecko.com
- 1日あたりの総取引額 現時点では不明 ※2021年8月
- 板を見る限りBTCはBitkubの約1/15、USDTは約1/5ほどの注文が入っていました
- トラストスコア 現時点では不明 ※2021年8月時点
- 14種類 / BTC建て53種類 / USDT建て3種類
- 取引手数料 バーツ建て取引 片道0.15% / BTC建て・USDT建て 片道0.25%
現時点では認証を済ませただけで入出金、トレードはしていませんがBitkubに比べると色々と洗練されていない印象を受けました。これからに期待ですね。
上記の3社を比較してみると、タイ在住者がバーツ建てで仮想通貨に投資を行うのであれば現時点ではまだBitkub一択になるのかなと思っています。
まとめ
日本の住民票を抜いてきた、マイナンバーカードがない、というタイ在住者の方でも
タイ株投資ならSBITO(SBIタイオンライン)
FXならEXNESS
仮想通貨ならBitkub
とタイ国内でも投資の選択肢はしっかりありますよ、という事をお伝えしました。
日本ほど会社の選択肢が無かったり、バーツ建てで投資をしないといけないなどの違いはありますが貴重な投資チャンスを逃すよりかははるかに良いですよね。
しばらく日本に帰れなくても、帰る予定が無くても、タイ国内でしっかりした会社を選んで良いトレードライフを送りましょう!
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