仕事を辞め本格的にトレードに取り組んでいる者の視点で「短期投資と長期投資どちらが良いの?」という事をお話ししてみようと思います。
早速ですが結論に触れてしまうと「まずは短期投資で相場の知識と経験を積む」のが良いとお伝えしておきます。
そのうえで「まとまったお金がないなら選択肢は短期投資しか無い」ですし、「失っても良いお金が数千万円単位で有り、別の収入もあるなら長期投資もできる」というのが自分の意見です。
少額しかない状態(個人的には1000万円未満と考えています)で長期投資をしても、利益が乗るまでに掛かる時間のわりに利益は少なく、しかもそのお金は動かせない、などデメリットのが大きいからです。
そのような事も踏まえながら短期投資と長期投資それぞれの「違いやメリット・デメリット」、「向いている人・向いていない人」など触れながらどちらが良いのかを見ていこうと思います。
そもそも短期投資と長期投資のメリット・デメリット・共通点とは?
そもそも短期投資と長期投資のメリット・デメリットで何だろうという点に触れておくべきですよね。一般的に言われていること、自分の感じるところをまずはまとめてみました。
短期投資のメリット・デメリット
短期投資のメリット
- 資金効率が良い=少額でもそれなりのリターンを生み出せ、資金が増える速度が速い
- 増えた資金をすぐに引き出し生活やさらなる投資に回せる
- 暴落など不測の事態に巻き込まれる確率が低い(資金を相場・リスクにさらす時間が短い)
短期投資のデメリット
- チャートと向き合う時間が長い(フルタイムで働いている人には重荷になる)
- ある程度のスキル・経験が無いとあっという間に含み損を抱え損切してしまう可能性が高い(あっという間に利が乗るのも事実)
- 損切りが遅れると短期間で致命的な損失を受けることがある
- 資金が減る速度も速い
- 取引回数の多いため、手数料がかさむ(FXの手数料なんかは無視できるレベルだと思いますが、、、)
- 利益を出し続けるのは長期投資に比べ難しいと言われている(実際に難しい)
- 時間軸が短くなるほど取引の難易度が高いと言われている(個人的には性格や勉強次第な気がしています)
長期投資のメリット・デメリット
長期投資のメリット
- 短期売買に対し掛かる手数料が少ない
- 短期売買に対して手間が少ない(個人的には下調べに相当時間が必要と思っています)
- 長期(最低でも1年以上~)で保有することでキャピタルゲインに加えインカムゲインも期待できる
長期投資のデメリット
- 期待した利益が乗るまでに時間が掛かる(何倍にも伸びる株もありますが何年も時間が掛かるのが普通)
- 「時間×利幅」という視点で見た場合資金効率が悪い=目先の豊かさや自由を手に入れることに直結しづらい
- 暴落など不測の事態に巻き込まれる確率が高い(例えば5年保有中に世界のどこかでテロや銀行破綻が起きるかも知れない、、など)
短期投資・長期投資の共通点
- どちらも等しく難しい、、、相当な勉強・経験無くして「老後の資産を築く」・「生活をさらに豊かにする」・「自由を手にする」レベルのプラス収支で生涯で終えることは難しい
- 相場はに万人にフェアでは無い、、、カジノでもカジノ側に安定的に利益が残るようになっているのですから普通に考えれば「場を仕切る側にお金を巻き上げられて当然」。ファンドや証券会社など、これでメシを食っているプロがいるという事はどういう事かを考えるべき。
- 「短期だからリスクが高く、長期だからリスクが低い」という問題ではなく、どちらも大きなリスクを背負っている。資産の増減のサイクルが早いか遅いかの違いがあるだけ。
短期投資向きの人、長期投資向きの人の特徴
短期投資と長期投資について見てきましたが実際「どんな人」が短期投資や長期投資に向いているのか、またはそうでないのかを具体的なプロフィールを挙げながら見ていこうと思います。
短期投資向きの人の特徴
- 全く投資をしたことが無い人(投資のいろはを早く身に着けるという意味で)
- 投資用資金はあるがまだ大金でない(投資資金1000万円未満)
- 割と早いスパンで豊かになりたい人(投資を始めてから3年以内くらい)
- 資金を減らすリスクを負える人
- 平日に比較的時間が多く取れる人(土日のみバイト、平日トレード+勉強など)
具体的には、、、
- 平日休みのサラリーマンの方(平日なら株の短期トレードも可能で、夜はFXをするという事も可能ですよね)
- パートタイムワーカーの方
- 専業主婦の方(一日3時間だけとか時間を区切る)
- 無職の方(ただし多少の貯金があることが前提)
- 残業が少ないフルタイムのサラリーマンの方(平日夜にFXだけするスタイル)
- お金がと時間が余って仕方ない高齢の方、、、など
かと個人的には思っています。
長期投資向きの人の特徴
- 投資用資金が潤沢にある(投資用資金だけで最低でも5000万円~)
- 安定収入、もしくは働かなくても暮らせるくらいの資金がある人
- 資金を減らすリスクを負える人
具体的には、、、
- ビジネスが上手く回り、時間と資金に余裕のあるビジネスオーナーの方
- 超高収入のサラリーマンの方(休日くらいは勉強する余裕がある方)
- お金がと時間が余って仕方ない高齢の方、、、など
という感じではないでしょうか。
簡単にまとめると「大金ないけど暇と夢はある、という人は短期から」、「お金が余って仕方ないので資産の一部を多少のリスクをさらしながら総資産を増やしたいなら長期(短期を絡めても良い)」というのが投資初心者の視点から見たマッチングです。
短期投資にも長期投資にも向かない(と思われる)人
逆に短期投資にも長期投資にも向いていない人は共通する、と自分は考えています。
それは、下記のような特徴を持つ方かなと思っています。
- 収入が少なく目先の生活に一杯一杯な方、、、10万や20万の資金も貯められない方、、、絶対ではありませんが大切なお金を短期や長期投資で回してリスクにさらす前に、本業で一所懸命に頑張るか転職するなど「給料アップ」をして目先の生活の安定を優先すべきな気がします。少ない投資額から得られる利益は微々たるものですし、ミスしてなけなしの資金が飛んでふさぎ込んでしまっては本末転倒な気がします。
- 勉強しない方、、、「投資」だけに限らずですが、プロ、セミプロ、アマチュアがしのぎを削っている世界ですから素人がボーっとしてたら絶対にヤられますよね、、、。上記のカジノの話ではありませんがその業界が成り立っているという事は、プロがふらっと迷い込んだ素人から資金をムシリとっていると考えるのが自然です。大きな夢がある世界ですが、努力なしで長期的に成果を上げることは「ムリ」と個人的には思っています。
こういう特徴がある方は投資で「老後の資産を築く」、「生活をさらに豊かにする」、「自由を手にする」のは難しいのではないかと思います。
統計的なデータはありませんが「投資をした人の9割が負ける」と言われる世界ですから「とりあえずやってみた」で上手く行く可能性は極めて低い、と気を引き締めていくのがあるべき姿だと考えています。
結論
結論ですが資産の大小にかかわらず、まずは「短期投資」から始めるのが良いと思っています。
短期投資と長期投資の特徴やメリット、デメリット、人による向き・不向きを見てきましたが、せっかく「投資の世界」に足を踏み入れるなら自分の経験からしても「短期投資」から始めるのが良かったと思っています。
なぜかというと、
- そもそも「長期投資」で十分な利益を得られるほどの資金が無い場合がほとんどである。大事な大事な1000万円の元手で年間50万円やそこらを得られるのは嬉しいが、それでは「豊か」にはなれないし元本1000万円が800万円になるリスクに耐えられる自信も無ければ1200万円に増えるのかが分かる先見の明もない。それならしっかりと短期投資を勉強し500万円を回した方が早く資金を増やせる可能性がはるかに高い。
- 短期投資、スキャルピング・デイトレード・スイングトレードを勉強し実践する事で「チャートを読む力、分析力、相場観、含み益や含み損に慣れるといった投資に必要な経験」を短期間に大量に浴びる事ができる。本当の意味で相場に早く慣れられる。
- 短期投資の知識・スキルが上達すれば、長期投資の資金を作ることが可能。
- 投資への興味が冷めれば早い段階で別の「もっと意味のあること」にお金や時間を使う選択肢を選べる。
からです。
結局、自身の売買判断の基準が明確でない方は短期でも長期でも資金を増やすどころか守る事すら困難な世界です。なので短期売買で自分の勝ちパターンが出来るまでしっかり経験を積むことが一番の近道になると考えています。
まとめると「短期投資にしろ長期投資にしろ勉強は必要である。であれば結果が出やすい短期から勉強と実践を始めるのが良い」というのがここでの結論です。
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