貯金額が1500万円を超えたあたりから、どうやったらサラリーマン生活から逃れるだろうと頻繁に考えるようになっていました。
それが「タイ株でなんとか稼いで生きて行こう」と思ったきっかけなのですが、当初狙いを定めたのは「タイ株の高配当」でした。
実際、会社員時代に配当6~9%くらいの高配当株に銘柄を絞り150万~300万円ほどタイ株を2年間運用し年間17万円ほどの配当も受け取っていました。ただ、保有銘柄の株価が下がったため2年間の収支は結局+-ゼロでした。その経験から株で生計を立てるには「やっぱり短期トレードしかないか、、、」と思い、現在短期トレードの勉強と実践を繰り返しているわけです。
しかし、それでも投資に回しても良い資産が2000万円~5000万円位あったら配当で生活費を賄いたいという気持ちも多分にあります。
今回はタイ株の配当だけで生活するためには「資産がどれ位あれば良いのか」という点と「長期投資のリスク」について検討しながら、少しの間だけ「夢」の世界に浸ってみたいと思います。
タイ株の配当だけで生活するのに必要な投資額は?
※あくまで自分個人の考えであるという点はご承知ください。
自分が考える最低減必要な投資額
- 長期投資用に5000万円
なぜかというと、勝手な想定ではあるのですが「配当8%~12%の高配当銘柄を選択で平均配当10%(ちなみに自分が目星をつけているのは5銘柄)」を目指せば年間の配当収入は500万円、10%は源泉徴収で税金として引かれ年間所得が450万円になるからです。
居住地が日本ならば税金20.315%を納めないといけないはずなので(外国税額控除できたとして)「450万円×20.315%=91.42万円の所得税」を支払い、さらに「国民年金 月1.6万×3人×12ヶ月=57.6万円」と「国民健康保険 家族3名で月5.5万円 ×12か月=66万円の想定」を支払うと年間手取りがだいたい235万円となります。
月の手取りに換算すると19.5万円と大卒1年目の手取りくらいにしかなりませんが、日本の田舎で質素に暮らすか、タイをメインの生活の場所とすればなんとか生きていけるレベルかと思っています。
もしも日本から住民票を抜けば「所得税 年間91.42万円」+「国民年金 3人分 年間57.6万円」+「国民健康保険 3人分 年間66万円」が浮きますので年間手取り450万円(月収37.5万円)となり、タイでは余裕のある生活が送れます。自分なら確実に日本から住民票抜きますが、奥さんは日本で子供を育てたいらしいのでこれは自分にとって大きな選択肢になりそうです。こんなに税金払うならやっぱり日本には帰りたくないのが正直な所ですけどね。
リスクも高い配当生活、、、3つリスクとは
ただし、現実的には5000万円を投資し「配当だけで」生活をするのはかなりリスクが高いとも思っています。
というのも
- 株価下落のリスク
- 減配のリスク
- 為替変動のリスク (日本を住居とする場合)
の3つのリスクからはやっぱり逃れられないからです。それぞれについて少し詳しく説明させて頂きます。
株価下落のリスク
「配当10%、でも株価は-20%」なら正直株を保有し続けるか迷います。税金もろもろを引いた年間手取りが235万円、一方で株価が-20%なら含み損が1000万円、、、この状況に耐えられるでしょうか。
年間配当収入以上の含み損に耐える期間があることは覚悟するべきだと思います。
減配のリスク
高配当の銘柄が同じ配当を維持してくれる保証はありませんから株価が下がったうえに翌年から減配されて手取りが減ったら目も当てられません。
自分にはこんな経験があります、、、タイの電車などインフラ関連の国営企業BTSの配当が7%を超えていたのでとりあえず何も考えず200万円分購入したのですが「株価は8%以上下がり、おまけに配当も7%から3%台に下がる」事態が発生しこの株を塩漬けにしてしまう所でした。運よく株価は持ち返したので利益を残して売却しましたが、こんな事が5000万円分の株で起きたら冷静でいられるかどうか正直分かりません。
為替変動のリスク
近年バーツが強くなる一方で、日本円に両替した時に手取りがどんどん減っていく可能性もあります。タイで暮らすなら問題ありませんが日本円で貯金する場合は為替リスクも大きなリスクとなります。
特に日本を軸に生活するのであればこの配当額では貯金も出来ないでしょうから、別のものに投資をしたりリスクヘッジができ無さそうですね。とりあえず生きられるけれど、家族持ちにはちょっと厳しい想定かなという感じですね。独身であれば余裕はありそうです。
タイ株で余裕のある配当生活をおくる2つの選択肢
さて5000万円あればタイ株からの配当だけでなんとか生きていける目途は立ちました。
しかし、同時に結構なリスクを抱えている事も事実であると想像がつきます。
ではどうすればよいのでしょうか。自分なりに少し考えてみました。
- 1億円準備してからタイ株に投資する
- 配当収入以外の収入源を維持(もしくは育てる)
1億円準備してから、、、配当生活という夢がさらなる夢になってしまいますね。
ただ配当額からの税引き後の実手取りはおそらく400万前後まで増えるため、増えた分を貯金に回せばリスクに備えることができるんじゃないかと思います。
そもそもそれだけ稼げる能力があれば、よほどその仕事が嫌いじゃない限り「配当収入+普段の稼ぎ」でどんどん資産を増やす方向を考えますけどね。
配当収入以外の収入源、、、「配当だけで生活する」というタイトルから既に外れていますがこのやり方がやはりスタンダードなんだと思います。これであれば長期投資の資金が1000万円でも3000万円でも5000万円でも3つのリスクを何とか乗り切れそうな気がします。
配当利回り10%は可能なのか
タイ株の利回りが高いのは多くの方がご存知だと思いますが、皆さん「配当利回り10%を目指す」という点に不安があるかもしれません。
ちなみにタイの現在の一番高い配当は約19%ですが、、、どう考えてもこんな銘柄は怖いですよね。(※タイの高配当銘柄についてこちらの記事をご覧ください。【タイ株 銘柄選び】高配当銘柄 上位10選 (2019年1月版))
CPT (CPT DRIIVES ANS POWER PUBLIC COMPANY)という企業の配当利回りが19%なのですが、2017年に上場してから2019年までの間に株価が4分の1になっていました、、、赤字会社ではないみたいですけれど歴史も浅い会社だったので自分はちょっとパスしたいなという感じでした。
さて、配当利回り10%をできるだけ低リスクで達成するために自分が目星をつけている企業は下記となります。自分は下記の5企業でうまく年間利回り10%を「無理」なく達成できそうだと考えています。
PREB (PRE-BUILT PUBLIC COMPANY) 建築関連
配当18.85%(2019年1月時点)
BIG(BIG CAMERA COPRRATION PUBLICCOMPANY)家電販売
配当10.83(2019年1月時点)
LHK(LOHAKIT METAL PUBLIC COMPANY)鉄鋼関連
配当11.54%(2019年1月時点)
SPRC(STAR PETROLEUM REFINING PUBLIC COMPANY)精油企業
配当11.09%(2019年1月時点)
TIPCO(TIPCO FOODS PUBLIC COMPANY)食品関連
配当10.20%(2019年1月時点)
(2019年4月29日 追記)2019年1月、4月時点の高配当銘柄上位10選をこちらにまとめています。興味があればこちらからどうぞ。
【タイ株 銘柄選び】高配当銘柄 上位10選 (2019年1月版)の記事
【タイ株 銘柄選び】高配当銘柄 上位10選 (2019年4月版)の記事
実は現時点でどの企業の株価もパッとしないのですが、タイ株市場全体が底を打った時に買えば「株価下落のリスク」は最小限に抑えられるのではないかと考えています。
ちなみに超大手企業で配当4-6%という銘柄もありますが、なんだかんだ言って市場が落ちれば一緒に落ちていますので「配当は多い方が良い」、「利益体質で潰れなければいいんじゃないか」、「過去4-5年の底値で買えれば良いんじゃないか」という3つの視点から選んでいます。
短期トレード資金が無くなってしまい困るのですが、タイ株市場が底だと思った時には自分の投資資金1000万で買ってしまおうか本気で悩んでいるところです。こういう時に資金力があれば選択肢が増えるんですけどね。
まとめ
今回は「資産がどれ位あれば良いのかという点」と「長期投資のリスク」について検討しながら、少しの間だけ「夢」の世界に浸ってみたというか自分の「夢」をシェアしてみましたがいかがだったでしょうか。
とはいえ「夢」ばかり見ていても仕方ありませんからね。目の前のできることを精一杯頑張ろって日々の稼ぎをどうにかしていきます。
では。
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