今回は「タイの有力企業銘柄ランキング」という事で、2016年の世界の企業ランキング「フォーブズ・グローバル2000」にランクインしている企業の銘柄とその配当をご紹介したいと思います。
(※ランキングは2016年の情報、配当は2019年1月時点の情報とご理解下さい。)
タイ株と言えば「高配当」が魅力的ですが、企業の安定性とのバランスも重要ですよね。
タイの有力企業の会社の規模、配当、株価の推移をランキング形式でまとめてみましたのでタイ株投資の参考にしてみてください。
- タイの有力企業銘柄ランキング10選(永久保存版)
- 1位 PTT (PTT PUBLIC COMPANY) 石油化学
- 2位 SCB (SIAM COMMERCIAL BANK PUBLIC COMPANY) 金融・銀行
- 3位 KBANK (KASIKORNBANK PUBLIC COMPANY) 金融・銀行
- 4位 SCC (THE SIAM CEMENT PUBLIC COMPANY) セメント
- 5位 BBL (BANGKOK BANK PUBLIC COMPANY) 金融・銀行
- 6位 KTB (KRUNG THAI BANK PUBLIC COPANY) 金融・銀行
- 7位 PTTGC (PTT GLOBAL CHEMICAL PUBLIC COMPANY) 石油化学
- 8位 CPALL (CP ALL PUBLIC COPANY) 小売り
- 9位 ADVANC (ADVANCED INFO SERVICE PUBLIC COMPANY) 通信
- 10位 CPF (CHAROEN POKPHAND FOODS PUBLIC COMPANY) 食品
- 「有力企業」と株価トレンドの相関を検証
- まとめ
タイの有力企業銘柄ランキング10選(永久保存版)
※下記の情報はNNA ASIAの「世界企業番付、タイはPTTなど15社 – NNA ASIA・タイ・マクロ・統計・その他経済」、およびタイ株売買ツール「Streaming for PC」,「Z NET」より得た情報を元にしております。
(追記 2019年4月25日 各銘柄の2019年4月時点の週足チャートを追加しました。どの銘柄も長期では右肩上がりでさすが有力企業と思います。配当を生み出してくれる資産としての価値は十分の期待できそうですね。)
1位 PTT (PTT PUBLIC COMPANY) 石油化学
PTTと言えばタイで一番メジャーなガソリンスタンドを運営している企業ですね。
- 2016年フォーブスランク 377位、 時価総額253億ドル
- 配当 4.06% (2019年1月時点)
- ROA10.84%、ROE17.09%、Net Profit 6.61% (2017年末)
2位 SCB (SIAM COMMERCIAL BANK PUBLIC COMPANY) 金融・銀行
SCBは紫色の看板が特徴的な銀行です。タイ全国で見かける超大手ですね。
- 2016年フォーブスランク 535位、時価総額127億ドル
- 配当 4.12%(2019年1月時点)
- ROA1.80%、ROE12.37%、Net Profit 25.86% (2017年末)
3位 KBANK (KASIKORNBANK PUBLIC COMPANY) 金融・銀行
こちらは緑色の看板の銀行ですね。SCB、KBANKはタイ人には定番ですね。
- 2016年フォーブス 566位、時価総額111億ドル
- 配当 2.20%(2019年1月時点)
- ROA1.69%、ROE10.24%、Net Profit 19.03% (2017年末)
4位 SCC (THE SIAM CEMENT PUBLIC COMPANY) セメント
タイ人の憧れの就職先にランクインするくらいの企業だそうです。
- 2016年フォーブス 622位、時価総額165億ドル
- 配当 4.42% (2019年1月時点)
- ROA14.48%、ROE21.97%、Net Profit 11.41% (2017年末)
5位 BBL (BANGKOK BANK PUBLIC COMPANY) 金融・銀行
駐在員ならまずここの口座を持つはずです。こちらも超大手銀行ですね。
- 2016年フォーブス 779位、時価総額89億ドル
- 配当 3.16% (2019年1月時点)
- ROA1.37%、ROE8.46%、Net Profit 22.40% (2017年末)
6位 KTB (KRUNG THAI BANK PUBLIC COPANY) 金融・銀行
日本のUFJと提携している黄色い看板の銀行です。もちろん超大手です。
- 2016年フォーブス 846位、時価総額69億ドル
- 配当 3.03% (2019年1月時点)
- ROA1.04%、ROE7.99%、Net Profit 14.3% (2017年末)
7位 PTTGC (PTT GLOBAL CHEMICAL PUBLIC COMPANY) 石油化学
一般人にはあまり関わりがないかも知れませんが石油化学の企業ですね。
- 2016年フォーブス 1,013位、時価総額82億ドル
- 配当 5.98% (2019年1月時点)
- ROA12.06%、ROE15.09%、Net Profit 8.75% (2017年末)
8位 CPALL (CP ALL PUBLIC COPANY) 小売り
皆さんご存知7-11を運営する企業ですね。普段からお世話になっています。
- 2016年フォーブス 1,068位、時価総額118億ドル
- 配当 1.47% (2019年1月時点)
- ROA8.84%、ROE30.5%、Net Profit 4.07% (2017年末)
9位 ADVANC (ADVANCED INFO SERVICE PUBLIC COMPANY) 通信
電話の最大手AISを運営する企業です。日本のNTTみないなイメージです。
- 2016年フォーブス 1,104位、時価総額131億ドル
- 配当 4.19% (2019年1月時点)
- ROA14.73%、ROE64.76%、Net Profit 18.98% (2017年末)
10位 CPF (CHAROEN POKPHAND FOODS PUBLIC COMPANY) 食品
タイの食品最大手です。精肉、ソースなどは必ずスーパーで見かけますね。
- 2016年フォーブス 1,295位、時価総額56億ドル
- 配当 2.91% (2019年1月時点)
- ROA5.09%、ROE10.12%、Net Profit 2.92% (2017年末)
「有力企業」と株価トレンドの相関を検証
さて、「有力企業の銘柄であること」イコール「買い」なのでしょうか?
各銘柄の2016年時点の株価と2019年1月の株価を比べて、株価が上がっているのか下がっているのかを銘柄別に見て、「有力である事」と「株価」の相関を見てみました。
- PTT 2016年株価 372バーツ → 2019年1月 48バーツ前後
- SCB 2016年株価 152バーツ → 2019年1月 134バーツ前後
- KBANK 2016年株価 177.5バーツ → 2019年1月 181バーツ前後
- SCC 2016年株価 496バーツ → 2019年1月 432バーツ前後
- BBL 2016年株価 159.5バーツ → 2019年1月 208バーツ前後
- KTB 2016年株価 17.7バーツ → 2019年1月 19.9バーツ前後
- PTTGC 2016年株価 63.00バーツ → 2019年1月 70.75バーツ前後
- CPALL 2016年株価 62.5バーツ → 2019年1月 74.5バーツ前後
- ADVANC 2016年株価 147バーツ → 2019年1月 169バーツ前後
- CPF 2016年株価 29.5バーツ → 2019年1月 25.75バーツ前後
実際のところほとんどの株が2018年の2月にピークを迎え、そこから落ち続けていますのでここ1年ではほとんどの銘柄がダウントレンドですれば。ですが3年というスパンで見るとPTT、SCB、SCC、CPF以外は何とか株価が伸びていますね。
(追記 2019年1月16日:PTTの株価が下がった情報について「大企業の株価がここまで大幅に下がったのには何か大きな出来事があったはず」とのコメント頂きましたのでこの点について追加で調べたことを記載させて頂きます。まずPTT自体の時価総額は2015年以降2018年まで順調に伸びていました。つまり株価が下がり「会社の価値が下がった」わけではなく「株式分割」など何かイベントがあった事が要因だと考えられます。何が起きたかについては明確な情報が見つかっていないのですが、PTT自体は安定して経営を続けており企業価値は2016年時点よりも上がっているの事は確認しております。)
(追記 2019年1月17日 : PTTの株価が下がった理由についてコメント頂きました。PTTの株式分割とスピンオフにより株価が下がったようです。コメント欄も一度目を通して頂ければと思います。)
ということで「有力企業の銘柄」の6割方は「3年スパンで見ると価格は上昇している」という事は見えてきました。
(追記 2019年4月25日 :各銘柄の2019年4月時点の週足チャートを追加して思いましたがどの銘柄も長期では右肩上がりでさすが有力企業という感じですね。株価が落ちる度に買い増しをして言ってもそこそこの配当を生み出してくれる素晴らしい資産になりそうだな、と感じました。)
まとめ
今回は「タイの有力企業銘柄ランキング上位10選とその配当(永久保存版)」をシェアさせて頂きましたがいかがだったでしょうか。
タイ株を買われる方は高い配当が目当ての方も多いと思いますが、有力企業の中だけで見ると「株価も安定しており、配当も6%近くあるPTTGC」に個人的には惹かれました。
もちろん為替のリスクや株価下落のリスクはありますが企業規模の大きさや事業の安定性から考えると、これら10銘柄はタイ株の中でもとりあえず保有しておいても良い定番銘柄と言えそうです。
コメント
PTTですが、タイ一の大企業がこんな下がり方するはずないんで、株式分割か何か特殊なことあったんじゃないですか。
子会社も上場してるし、分社したとか。
石油関連には興味ないんで、よく知りませんが。
コメント頂きありがとうございます。自分が分かる限りだと2015年以降から2018年まで時価総額は上がり続けているので、株式分割だったのかも知れません。株価が落ちた形跡はなかったですね。
明確な情報が見つからないのですが、そういった記事もちらほら見かけました。
どちらにせよPTTは安定性のある企業なのは間違いなさそうです。
PTTは株式分割で株数が2倍になり、その上にPTTからスピンオフした製油会社スター・ペトロリアム・リファイニング(SPRC)ができたため株価がさがりました。
詳しい情報をシェア頂き有難うございます。そういう事だったんですね、とても勉強になりました。